遺産

1982年11月19日、解散宣言から一年と少し経った後にリリースされた一枚です。
それまでの作品からのアウト・テイクなどから編集されましたが、「PHYSICAL~」でのソレ
と違い作品としての統一感には欠けるものの、まさに「遺産」という感じです。

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過去のアルバム作成において、メンバーはほとんどないといってましたがやはり収録曲
以上に曲を用意しておくことは当然だったんで、ペイジの手元にはけっこうあったみたい
です。

このアルバムはそんな中からペイジ自身がセレクトして編集したもので、ツェッペリンの
財産として封印したもの。
時代の流れというものは感じられますがアルバムとしての完成度はけして悪くありません。
が、順番としてはオリジナル・アルバムを聴いてから・・・というものですね。


WE'RE GONNA GROOVE
「Ⅱ」からのアウト・テイク。
初期の荒々しさというものが聴いて取れる一曲ですね。
原曲はベン・E・キング、「スタンド・バイ・ミー」で有名ですがこの曲がどんな感じで演奏
されていたのか・・・興味はあります。
録音はけっこう古く、そのころのスタジオ・ライブ的な雰囲気は懐かしい感じさえします。

POOR TOM
「Ⅲ」からのアウト・テイク。
やはり時代を反映してアコースティックな曲です。
このアルバムはマニアとしてはどうしても「懐古」という感情が出てしまいましが、なかなか
どうしてこの曲なんかは新作だと言われたら納得してしまいそうな・・・彼らの幅広さを改め
て認識させられる曲だと思います。

I CAN'T QUIT YOU BABY
1970年1月、ロイヤル・アルバート・ホールでのステージ前のリハーサルから「Ⅰ」に収め
られていた同曲の別テイクです。
リハーサルだというのに、このエネルギーはなんなんでしょう?
一枚目で聴かれるヴァージョンもいいですが、このテイクもアレンジとしての完成度は凄く
高いんじゃないかな。

WALTER'S WALK
「聖なる館」からのアウト・テイク。
曲調としては「プレゼンス」的な感じですが、彼らのストレートなロックン・ロールはガツン
とくるものがありますね。
アップテンポでダンサブルな一曲です。

OZONE BABY
「イン・スルー・ジ・アウト・ドア」からのアウト・テイク。
アルバム全体がジョンジー色だった同アルバムにおいてはペイジ寄りなこの曲が外され
たことは想像に易いです。
それでもギターの音なんかは前曲に比べて大人しく、時期的なものが理解できる一曲
ですね。

DARLENE
前曲に続き「イン・スルー・ジ・アウト・ドア」からのアウト・テイク。
アレンジの複雑さなどから時代が読めますが、やはりアルバム・カラーとしての制約か
ら外されたんでしょうか?
「プレゼンス」は別にしても「フィジカル~」以前の曲を思い起こさせる曲調はペイジして
ますね。

BONZO'S MONTREAUX
「いつかはドラム・アルバムを創りたい」といっていたボンゾへのはなむけでしょうか。
モントルーで録音したボンゾのドラムソロにペイジがエレクロニクスを追加して立派な曲
に仕立て上げて収録しました。
ボンゾの偉大さというものを再確認させてくれるテイクとなっています。
シンバルの「シャーン」ではなく「ショワ~ン」という響き・・・なんどか真似してみたけど
出来ませんでした。

WEARING AND TEARING
これまた「イン・スルー・ジ・アウト・ドア」からのアウト・テイク。
どちらかといえば「プレゼンス」に収められていたほうがしっくりきそうな曲なんでやはり
アルバムでは外されたようですね。
確かに「イン・スルー~」にはこういう攻撃的な曲は少なかったな、と後から聴き返して
納得できる部分はあります。


ここまでがアナログ盤発売時に収められていた曲で、次からはCDボックス化されたとき
に追加されたボーナス・トラックです(一応曲紹介だけね)。


BABY COME ON HOME
1968年というからデビュー前の録音ですね。
ブルージー・バラードとでも申しましょうか・・・たしかに初期の彼らにはこういう曲があり
ましたよね。
ツェッペリンらしからぬ、というかなんかアメリカン・ブルースな感じがしてしまいますが
彼らのルーツにブルースがある、という確かな証拠なのかもしれません。

TRAVELLING RIVERSIDE BLUES
ペイジのスライド・ギターの音色も懐かしい曲ですが、このへんの曲が初期の彼らの
ステージでは聴けたんでしょうね。
タイトルからも判るように、曲調は完全なブルースです。
でもそこは曲者4人が演奏ってるだけあって非凡なものがあります。

WHITE SUMMER / BLACK MOUNTAIN SIDE
「ワールド・ワイドなツェッペリン」というものを具現化したような組み合わせですが、
思えばこのへんのアレンジなんかは後の「PAGE & PLANT」に繋がっていってる
のかも、と思えます。
私もギター一本抱えてこんなことが出来たらな~・・・と無謀にも挑戦したことがあり
ますが、見事玉砕しましたw

HEY HEY WHAT CAN I DO
これもアコースティックな雰囲気がする曲ですね。
ハードなツェッペリンを聴いてきた後の一服の清涼剤、みたいな・・・なんか開放され
る感じがあって、全10枚組のボックス・セットは締めくくられました。



「遺産」であると同時に彼らの「進化の証明」のようなこのアルバム・・・でも入門編と
して聴くようなことはして欲しくないですし、あくまでもオリジナル・アルバムがあって
こその「CODA(最終楽章)」です。

この延長線上に4人が見つめていただろう未来、80年代・90年代・・・そして00年代
に LED ZEPPELIN というバンドがあれば私達は今どんな音楽を聴いてるんだろう
という夢を見ながら、これにて終わりです。
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by shika_monologue | 2005-10-26 00:04 | 鉛の飛行船の話 | Comments(1)

Commented by 奈良の鹿 at 2005-10-26 18:46 x
そそ、鉄塔建てて高圧線張って・・・・・・って、そじゃなくてね(^^;)

線路作って電車作って・・・・・・って、それ電鉄w
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