「FUZZ」の素
マッチ一本は火事の元ですが、「FUZZ」の素となった楽器はなんでしょう?
はい、かんさん!2秒以内に答えなさいっ!!
チッチッチッ・・・2秒経過~♪(爆)
そもそもエフェクターの誕生はJAZZに起因しています。
ファズも、ワウ・ペダルも・・・ある管楽器の音から来ているんですね。
「ワウ」については後日やるとして・・・・「ファズ」のあの歪んだ音・・・JAZZで登場する
管楽器で同じ様に「歪んだ」感じがするものといえば・・・
そうです、サックスの音を模しているんですね!
サックスという楽器は吹き口にリードという薄い木製(というより竹製?)の板があり、
それを震わせることによって音を出します。
このとき、木管楽器特有のあの音が作られるんですね。
それまでギターの音というのは「クリア・トーン」が主でしたが、このサックスを真似て
歪んだ感じの音を作ろうと生まれたのが「ファズ」というエフェクターです。
(実際のサックスの音より「歪み」すぎている感はありますが・・・w)
ではあの「ジー」というような「歪んだ」音をだすにはどうすればよいか?
それは「波形」を歪ませてやればいいわけですね(^^)
「波形」を歪ませる・・・とは、例の「サインカーブ」でなくしてやればいいんです。
ここで登場するのが、昨日の記事でも出てきた「クリップ」という回路。
どういうものかというと・・・・・
ある一定のレベル以上の信号をカットして、「サインカーブ」を「矩形波」に近づける
ように変形します。
このようにして作られた「矩形波」のエッジ(素の波と、変形した音の平坦な部分の
角のところww)が立っているほど、出てくる音は「歪んで」聴こえます。
だから「ファズ」のソレは思いっきり「矩形波」です(^^)
そして、この「カット」するための回路は超簡単!
ダイオードを二つくっつければOK♪(実際はそんな単純には作られていないがw)
ここが「コンプレッサー」との決定的違いなんですね(^^)
「コンプレッサー」が「圧縮」しているのに対し、「ファズ」は「カット」しているわけです。
さて、この「ファズ」。
有名なところでは・・・というか真っ先に思い出されるのがやはり「ジミ・ヘンドリクス」
ですね(^^)
ステージや弾き方にも特出した個性を持っていた「ジミヘン」はまた、音造りにおい
ても斬新なアイデアが満載でした。
彼がある種の「畏怖」を持って未だに語り継がれるのには、それなりの理由がある
のです。
「歪み系エフェクト」はその後、自然への回帰の中で様々な形に発展していきます
が・・・次回はそんなお話をww
by shika_monologue | 2006-03-16 00:03 | 音楽・楽器の話 | Comments(8)
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JAM
at 2006-03-16 06:20
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すごく解りやすい&面白いで楽しく読ませてもらっています。
ふと思いついたのですが、弦の振動を特定の周波数域に変換する様にすれば弦の太さも適当で、チューニングも適当で出来るかな?まぁ楽器とは言えないかもしれませんがw。子供の玩具レベルだったらいけるかな?
全ての仕組みを電気的にしてしまえば簡単なんだろうけどそれじゃ誰が演奏しても同じで面白みがないですもんね。
ふと思いついたのですが、弦の振動を特定の周波数域に変換する様にすれば弦の太さも適当で、チューニングも適当で出来るかな?まぁ楽器とは言えないかもしれませんがw。子供の玩具レベルだったらいけるかな?
全ての仕組みを電気的にしてしまえば簡単なんだろうけどそれじゃ誰が演奏しても同じで面白みがないですもんね。
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かんくん
at 2006-03-16 07:58
x
2秒て…(^^ゞ 目の前でリアルタイムで出されても間に合わないって(笑) でも矩形波の代表選手である管楽器の、しかも人気のサックスの音色を求めたってのはわかる気がしますね。結果的に、いままでなかった楽器ができあがった感さえあるw
人工的に歪みを発生させるには鹿さんの言う方法なんですが、本来は定格を大幅に越えた入力信号がアンプを歪ませてしまうという、どちらかといえばやっかいな現象だったわけで、このへんはべるさんは信じられないかもしれませんがw、魅力的な音色へと昇華させていったわけですね(笑)
JAMさんのアイディアは、ちょっと違うアプローチながら実は実現しています。ギターをシンセの鍵盤代わりに入力装置として使う、その名もズバリ「ギターシンセ」(爆)
ただ、生音を生かせないシステムまでにしてしまうことはありません。生の音ではギターでなくてはならないわけです。ギタリストは頑固なわけです(笑) (出力の遅延とか現実的な問題もあります)
人工的に歪みを発生させるには鹿さんの言う方法なんですが、本来は定格を大幅に越えた入力信号がアンプを歪ませてしまうという、どちらかといえばやっかいな現象だったわけで、このへんはべるさんは信じられないかもしれませんがw、魅力的な音色へと昇華させていったわけですね(笑)
JAMさんのアイディアは、ちょっと違うアプローチながら実は実現しています。ギターをシンセの鍵盤代わりに入力装置として使う、その名もズバリ「ギターシンセ」(爆)
ただ、生音を生かせないシステムまでにしてしまうことはありません。生の音ではギターでなくてはならないわけです。ギタリストは頑固なわけです(笑) (出力の遅延とか現実的な問題もあります)
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奈良の鹿
at 2006-03-16 09:35
x
いえいえ、けしてインテリなどではなくてですね・・・
昔、市販のエフェクターは高価だったので「自作するしかない!」てことで
回路図やらなんかを読み漁ったんですよ・・・
で、作ってみるとそれなりに鳴るんですよね~(笑)
その後、いろんなのを作るようになっちゃって・・・一種、生きるための知恵
だったんです(爆)
昔、市販のエフェクターは高価だったので「自作するしかない!」てことで
回路図やらなんかを読み漁ったんですよ・・・
で、作ってみるとそれなりに鳴るんですよね~(笑)
その後、いろんなのを作るようになっちゃって・・・一種、生きるための知恵
だったんです(爆)
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tomoshi-bi at 2006-03-16 11:42
> ステージや弾き方にも特出した個性を
> 持っていたジミヘン」はまた、音造りに
> おいても斬新なアイデアが満載でした。
ファズを使った音造りをしたのは、ジミヘンが最初ということなのでしょうか?
> 持っていたジミヘン」はまた、音造りに
> おいても斬新なアイデアが満載でした。
ファズを使った音造りをしたのは、ジミヘンが最初ということなのでしょうか?
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奈良の鹿
at 2006-03-16 21:43
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それまでも使っていた人は沢山いましたが、ジミヘンのような使い方を
した人はいなかったように思います。
味付け的使い方ではなく、大々的にフューチャーしてましたから。
した人はいなかったように思います。
味付け的使い方ではなく、大々的にフューチャーしてましたから。
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tomoshi-bi at 2006-03-16 22:49
> 味付け的使い方ではなく、大々的にフューチャーしてましたから。
なるほど。よく分かりました。大々的にフューチャーしてたのが、カッコ良かったし、斬新だったということなのでしょうね。^^
なるほど。よく分かりました。大々的にフューチャーしてたのが、カッコ良かったし、斬新だったということなのでしょうね。^^
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かんくん
at 2006-03-17 15:15
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テケテケサウンド全盛だった時代でしたから、当時のギター小僧たちにはグーで殴られる以上の衝撃だったわけです(笑)
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tomoshi-bi at 2006-03-17 20:55
今の時代の人間はテケテケサウンドもジミヘンも両方知っていますが、テケテケしかなかった時に始めて聞いたジミヘンは、確かに衝撃だったでしょうね。^^