アナタニハリカイデキル?

1795年にブレゲが発明したトゥールビヨン(tourbillon)は、一言で言うと特殊なエスケープメント(ガンギ・アンクル・テンプ)のことです。
「ツールビロン」「タービロン」などと呼ぶ人もいます。

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トゥールビヨンの動作は非常にユニークです。
簡単に言うと、ガンギ・アンクル・テンプの1セットが回転するのです。

これはその昔(1700年台後半)、現在のように設備の整った時計生産技術がなかった頃、人間の感覚によって作り出されたパーツの誤差に苦しみながら、なんとかして時計の姿勢差を克服したいという願いによって考案された機構なのです。

姿勢差、時計の姿勢が変わることによって等時性が変化することです。
トゥールビヨンは、コロンブスの卵的な発想によって見事に姿勢差(縦姿勢のみ)を克服しています。

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通常の時計の輪列は、3番車の次に4番車が位置しています。
また通常、4番車は1分間に1回転しています。
この4番車の回転がガンギ車に伝わり、そしてガンギ車→アンクル→テンプと力が伝わっているのですが、トゥールビヨンの場合、4番車が特に変わっています。
1分間に1回転している4番車の上に台のようなものが取付けられてあり、その上にガンギ車とアンクルとテンプ一式が取付けてあるのです。

そのために、エスケープメント自体が1分間に1回転することになり、垂直方向の姿勢差(縦姿勢)はまんべんなく生じることになり、それぞれ打ち消し合うようになるのです。
つまり、天輪の方重りなどで縦姿勢の姿勢差が生じていても、エスケープ自体が1分間に1回転しているので、誤差が分散されるのです。

※注 トゥールビヨンの中には回転のもっと遅いものもあります

詳しく見てみましょう。
以下はトゥールビヨン脱進機を組み込んであるムーブメントのイメージ図です。

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3番車まで伝わってきた回転力は4番車のかなに達します。
しかし、4番車の歯車部分(かさのような部分)は地板に固定されていて回転しません。
中心の軸だけが回転するようになっているのです。
したがって、3番車から伝わってきた力は、4番かなを含む中心軸だけを回転させます。
この中心軸の上の方の部分(4番歯車より上の部分)には、籠(かご)のような台がついています。
この籠の中にはガンギ・アンクル・テンプがセットされています。
したがって、4番車の中心軸が回ると、4番歯車は回らず、籠とその中にセットされているエスケープメント(ガンギ・アンクル・テンプ)が回転するようになっているのです。

ご理解いただけますでしょうか?
もし、難解と思われるようでしたら、もう一度、「車」「歯車」「軸」「かな」の意味をご確認した上で読み返してみてください。

さて、4番車からガンギへどのように回転力が伝わるか見てみましょう。
ガンギかなは籠から少し下に飛び出すようにセットしてあり、4番歯車(固定されている)にかみ合っています。

3番車の回転力は4番車の中心軸に伝わり、軸の上部に取付けられている籠を回転させます。
籠の回転と共にガンギ車も籠と一緒に大きな回転を始めるのですが、ガンギかなは固定された4番歯車にかみ合っているので、大きな籠の回転と共にガンギ車自体が回転します。
そして、ガンギ車自体の回転はアンクルに伝わり、テンプを振幅させるのです。

以上がトゥールビヨンの動作原理です。

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トゥールビヨンを作る上での難しさは、まず、籠を含むパーツ自体を軽く丈夫にすることです。
パーツが重いと、エスケープを収納している籠が回るにつけて、著しい摩耗や圧力を生み出すことになります。
また、パーツが弱いと、たわみが生じて通常時計のエスケープ以上に歩度に影響を及ぼします。
さらに、トゥールビヨンは、調整が非常に難しい構造をしています。
エスケープの土台が回転するので、通常時計に比べて微妙な調整技術を必要とし、最高級の時計職人でなければその保時性のよさを引き出すことができません。

永久カレンダーやミニッツリピーターは、従来からの時計の構造に後から特殊構造を付加するものですが、トゥールビヨンはエスケープメントの構造自体を変えています。
この点からトゥールビヨンは、抜本的に通常の時計と趣を異にしているといえるでしょう。


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これはフランクミュラーのレヴォリューション、トゥールビヨンがどんなふうに
マウントされているかがよく判りますね(^^)
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今回は、私もぼんやりとしか判ってなかった『トゥールビヨン』機構について
Watch User's Researches』というサイトさんからお借りしてきた内容を掲載
してみました。
こりゃ~難しいです・・・(^^;)
こんなのを思いつく人って、どんな頭の構造をしてるんでしょうね・・・(汗)

今後もちょくちょく、こういった『俺の趣味』的内容が登場するかもしれませんw
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by shika_monologue | 2007-06-04 21:44 | 時計の話 | Comments(16)

Commented by kankun2006 at 2007-06-04 22:20
(;゚д゚)・・・・!! わ、わからーん!ww

あ、でもフランクミューラーの場合、姿勢差を360度克服しようと、ジャイロのごとく
マウントしているのであろうことは、見て直感的には判る気がします・・・。

ええ、気がするだけですがw ・・・・・・。うおお!熱出そう!ww
Commented by kankun2006 at 2007-06-04 22:28
>姿勢差、時計の姿勢が変わることによって等時性が変化することです。

この文からして謎w 姿勢が変わると時間が狂うってことなのでしょうが・・・。

素人考えでは、そんな、おそらく微々たる誤差のために、こんなに複雑な装置が
必要なのか!と、まずビックリww 微々たるものじゃないから必要なのかなww

この装置が発明される以前の時計のしくみから知る必要がありそうだぞww
Commented by kankun2006 at 2007-06-04 22:35
脱進機・・・。この単語にも謎を解くカギがある気がする・・・。

動画があると、きっと理解に近づくのが早くなる、かもw
Commented by 奈良の鹿 at 2007-06-04 22:41 x
『高級時計店』に行って、この機構がついてる時計をね、ジッと見ててみ(^^)
どんな動きするかわかる前に店員さんが来て、『ちょっと奥の部屋に・・・』って
言われるから(笑)
Commented by 奈良の鹿 at 2007-06-04 22:45 x
姿勢差・・・この単語についてはね・・・・

安い壁掛け時計の秒針を見てると・・・
0~30秒までは間隔が大きいのに、30~0までは間隔が小さい・・・
みたいなもんです(いや、ホントは違うのだがww)
Commented by kankun2006 at 2007-06-04 22:46
実際、肝心なのは、この機能を取り入れることによって、誤差がどの程度縮まるか、
ということであるはずで、現在の精密な工作機械のおかげで、量産される小さな部品の
誤差はきっと昔ほどはないはずであり、製品としての個体差に悩む事例も減っている
と思われる中、このようなコストのかさむであろうシステムを導入する意味はなんなのか
と、悩んでみたがホントは悩む必要はまったくないという理由は、フランクミューラーだから♪
みたいな♪ で正解?(爆)

↑技術的なところから逃げるとこんな文を書いてしまうという例w
Commented by kankun2006 at 2007-06-04 22:49
↑↑↑なんですと!? 店員さんに( ̄ー ̄)ニヤリ とされるですか?w
↑↑なんですと!!? ・・・引力と戦う話ってこと?ww
Commented by 奈良の鹿 at 2007-06-04 22:54 x
『奥の部屋』のあとは『裏口』から出ることになると思うけどねww
Commented by kankun2006 at 2007-06-04 22:57
あー確かにVIP扱いされても・・・、みたいな(爆)
Commented by 奈良の鹿 at 2007-06-04 22:57 x
今の技術なら、昔トゥールビヨンで誤差を修正していたのよりずっと精度の高い製品が数万円で買えるんでしょうね~(^^;)
よーするにコレは・・・・・ステイタスなのですよ。。。
Commented by kankun2006 at 2007-06-04 23:01
オイラ考えますた。時計の歯車は常に引力や御主人の勝手な動きにさらされて
時間が狂ってしまうというリスクを背負っているのならば、ユニットごと常に
回転して誤差を分散する機構を持てば解決するのではないか。ってもしかして
それがこのしくみでありフランクミューラーそのもの?みたいな(爆) _| ̄|○
Commented by kankun2006 at 2007-06-04 23:02
↑↑やっぱし♪ ( ̄ー ̄)♪ でも単純にカコイイし技術に憧れますよね~!
Commented by 奈良の鹿 at 2007-06-04 23:34 x
フランク=トゥール、ってわけじゃないけどね。
この機構そのものはいろんなメーカーが使ってます。
どれも高級時計だけどねww
Commented by kankun2006 at 2007-06-05 08:47
外来語に頼る国民体質が生んだ笑い話、みたいなw

その都度きちんと和訳なんてしない、外来語というよりも
和製英語に変えて普通に日本語として広がってしまうというw

最近はオイラ日本人の、そういう海外の言葉をそのまま
日本語として使ってしまう柔軟性というか、いい加減さw
みたいな文化を惚れ直していますww

いままでは、ちゃんと意味のわかる漢字で訳せ!とか
言うほうだったけどねw
Commented by 奈良の鹿 at 2007-06-05 18:11 x
でもさ~、モチベーションとかマニフェストとかね・・・・
それまでちゃんと日本語で言ってたもんまで、なんで訳判らん英語に
する必要があんねん?っちゅう話ですわww
Commented by かんくん at 2007-06-06 05:29 x
あー、それ以外はやらないと宣言する例のあれww
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